2016年7月23日土曜日

レスター大学生がポータブル3Dプリンターを開発

英国発:レスター大学の学生チームはこのほど、バッテリーのみで稼働可能なポータブル3Dプリンターの試作品を開発した。

このポータブル3Dプリンターを開発したのは Nicholas Iland 氏を含む同大学工学部機械工学科 4 年に在籍する学生チーム。バッテリー駆動方式による完全ポータブル仕様の自律型3Dプリンターを目指したという。

この3Dプリンターはファイバーボードの一種 MDF( 中密度繊維板 )のスーツケースに格納され、運搬時は二つ折りになる。電源はリチウムイオン電池のみで、今回は予算の都合上、市販の安価なタイプしか選択できなかったが、大容量タイプを使用すれば長時間稼働も可能。試作段階なので対応可能フィラメントは PLA のみだが、ベースにしたのが ABS / PET / HIPS / ナイロンの各フィラメントに対応した FDM 3Dプリンターなので、いずれは対応フィラメント数を増やしたいとしている。

Wi-Fi などのインターネット接続にも非対応だが、Thingiverse などの一般公開されているライブラリーから .stl 形式ファイルをダウンロードして SD カードにセーブし、この SD カードを3Dプリンターに挿入してオープンソースの Slic3r で G-code を生成すれば付属の LCD 画面で操作してプリントできるという。学生チームはこの試作機でナイフやフォーク、人工歯を製作した。

同大学 上級講師 Alan Stocker 博士は次のように述べている。「学生達には現在の業界基準に準拠する持続可能性を念頭に入れるよう指示した。このため試作機には荷重センサーが取り付けられ、材料の余剰分を抑える工夫を施してある」。

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